渡辺敏雄著『剣道の歴史と哲学』の6章「剣道の極意」から。
 この極意は鞍馬山の鬼一法眼が源義経に授けたと称せられる極意である。もとの出典は中国の兵法書『六韜』の中にある極意であると称せられる。
 
 来則迎、去則送、対則和、五五十、二八十、一九十、以是可和、察虚実、識陰伏、大絶方所、細入微塵、殺活在機、変化応時、臨事莫動心。

 来レバ則チ迎エ、去レバ則チ送ル、対スレバ則チ和ス、五五ノ十、二八ノ十、一九ノ十、是ヲ以ッテ和ス可シ、虚実ヲ察シ、陰伏ヲ識ル、大ハ方所ヲ絶シ、細ハ微塵二入ル、殺活機二在リ、変化時二応ジ、事二臨ミテ心ヲ動ズルコト莫レ。