道場に掲げている山岡鉄舟の掛軸について

蝸牛(かたつむり)ふじへのぼらば のぼるべし 

      精神一到 何事か成らざらん

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この掛軸ですが、最近オークションで手元に届いたものです。この歌のいわれが書いてある文章がありますので写真でご紹介します。字が小さくて読めないでしょうか。

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山岡鉄舟の剣道場「春風館道場の人々」という本の中にこの歌が出てくるのですよ。

先生は唐紙にさっと一筆冨士をかいて、その下に蝸牛を書き添え、賛をして、

かたつむり 富士にのぼらば のぼるべし

と書いてみんなを見回し、「どうだ。だれでもこの歌に下の句をつけてみよ。」という。
みんなで、てんでにいろいろのことを言った。しかし、どれもぴったりするものがない。
「こうやったらどうだ」
そこで先生の書いたのを見ると、

精神一到何事か成さざらん

「歌」にこだわっていた一同、大笑いして頭をかいた。
鉄舟は弟子たちを時間をきめて集めて、一場の講釈をすることなどはほとんどなく、四六時中、折にふれ、その人に即して指導するといったやり方であった。 、、、と続く。

どうですか?この掛軸が本物かどうかはわかりませんが、含蓄がある掛軸ですので、皆さんも鑑賞してお楽しみ下さい。ちなみにオークションでは、唐紙に書いてあるから偽物という評価で誰一人見向きもしなかったものでした。